2019年12月7日土曜日

大腸癌 化学療法 2 副作用

化学療法をつづけて、出た副作用の症状を書いてみる。

抜け毛
 一ヶ月程度経過した頃から、抜け始めた。 風呂で頭を洗っているときに気がついた。 風呂の排水溝に溜まるのが掃除が面倒なので、洗濯桶の中に頭を流した水を溜めて百均で買った樹脂製の排水溝受けに排水溝ネットを取り付け、桶に浮いた髪の毛をすくうようにした。 丸刈りにする人もいると思うが自分の場合はしなかった。 少しでも抜けるペースを遅くはしたかったので、枕カバーはタオル地のものを使わないようにした。 タオルの毛に髪の毛が絡んで朝起きるとかなり抜けてしまっていたからだ。 ある程度、抗癌剤の治療が続いて四ヶ月ぐらい経った頃から、治療を続けているのに毛が生え始めた。 生えてきた髪の毛はもともとストレートの髪質だったのに、縮れた髪の毛が生えてきた。 スカスカの髪の毛の根本から縮れた背の低い髪の毛が生えてくるから、フカフカの髪型になった。 髪がどんどん抜けるので散髪代がかからないのはいいけど。 外に出るときは、紫外線に当たるのもの控えるように言われていたので、ツバの大きな帽子をかぶるようにした。

ちなみに3スパン目の抗がん剤治療の現在は、エルプラット無しだが抜け毛が発生していない。 毛根も同じ攻撃を受けていると対応してくるのかどうかわからないが、抜けない。 これが良いことなのかどうかはわからないが、とりあえず煩わしくないのは助かる。 薬が腫瘍に効いていないのであれば困るのだが、初めて2ヶ月目の造影剤CT検査をしたら薬の効果はあって腫瘍は縮小していた。 やれやれ。


 朝に飲むように処方されたミノサイクリン50mgを飲み始めてから、徐々に顔の吹き出物は減っていった。 完全になくなるわけではないが。 ただ長く飲み続けていると顔の肌が黒くくすんでいった。 もともと顔に比較的大きなシミがあったのが目立たなくなったぐらいだ。 黒ずみのことを言ったら、ビブラマイシン100mgに変更してくれた。 こちらの方が黒ずみはマシな気がする。 ただ、乾燥はひどく粉を吹くし、目の周りもひきつる。 吹き出物はある程度薬で抑えられるが、出ることは出る。 男性であればあまり気にしなくていいかもしれないが、女性であれば気になるだろう。 乾燥と引きつりを抑えるために尿素入りのクリームを顔に塗るが、塗った直後はヒリヒリとするし真っ赤っかになる。 それでも、ヘパリン類似物質入りの保湿クリームだけよりかは引きつりは軽減されるように思う。 今はヘパリン類似物質0.3%のクリームを塗っている。 皮膚の状態によるかもしれないので、皮膚科の先生に相談する方がいい。 どうせ、化学療法をしていると高額医療の対象になっているので金銭面負担は変わらないので、主治医に紹介してもらおう。 副作用との付き合いは長いし。

肌の乾燥
 かなり皮が薄くなる感じがする。 とにかく保湿をと言われ保湿クリームが処方される。 これを全身に塗るのはかなり大変。 なので、保湿入浴剤のソフレを使って入浴するようにした。 これでお風呂に入るようになってからは、保湿クリームの使用量が減った。 個人的には合っていたようだ。 あと確証があるわけではないが、正常な状態より水分を多めに取った方がいい気がする。 どれだけ?とも言えるが、明確な基準はないようなので、普段より意識して多めにとるようにしている。

指の皮膚も薄くなる
 指の皮膚が薄くなって、子供と柔らかいボールで室内でキャッチボールをするだけで、皮膚がさけた(エルプラットあり)。 iPhoneの指紋認証が何度登録しなおしても、通らなくなる。 指紋の問題なのか毛細血管の静脈の問題なのかわからないが。
あかぎれも酷い。 絆創膏を貼るよりかはガーゼや包帯を止める不織布テープを貼った方が安くて、蒸れて水泡ができて痒くなることもない。 ただ汚れて見た目は汚い。
それと、爪も薄くなる。 簡単に表面が剥離するようになる。

足親指の爪の両脇にできる炎症と肉芽
 これはなかなか痛い。 できると化学療法をやめるまで完全に治る事はないと思う。
再発の3回目の化学療法では、炎症が始まる前から親指に不織布テープを指の肉と爪が接触するところに差し込むように貼り、爪が肉に食い込まないようにする。 その後、指を一周するようにテープを貼った。 肉芽が出来ている場合はティッシュペーパーを小さく折ったものにステロイド入り軟膏を少量塗って当ててから爪の周りにテープを巻くようにして靴を履くようにしている。 理屈的にあっているかは分からないが、雑菌の侵入が減ってか炎症と肉芽の程度はかなり軽い。(エルプラットなしで二ヶ月経過)


2019年12月1日日曜日

大腸癌になって、宗教を民間療法をどうする?

私は特別信仰心はない。 だけど、お参りをしないかと言うとするし、神様の存在そのものを絶対にないとか言うつもりもない。 人の信仰心を否定する気もない。 必要な人には必要なのだろうと考える。

癌になると、必ずといっていいほど宗教関連の話は出てくる。 自分でも、神社に賽銭を入れて手を合わせる程度の事はした。 家族は同じく宗教には特別興味はないが、親戚となると、それなりにいたりする。

私のことを思ってお願いしてくれること自体には感謝するけど、自分がその宗教に入ってまで助けを求めようとは思わなかった。

あくまでも自分の宗教観だが、よく聞く「信じるものは救われる」的な話には懐疑的だ。
神様が存在するとして、信仰心を対価として救いを与えると考えるとしっくりこない。
もし、神様が慈悲のある存在だったとしても、私の思う神様は「なんとなく気が向いたら、幸運の確率を少し上げてくれる」程度しか俗世には干渉しないぐらいに思っている。

だから、化学療法をしている時に体力の減衰をなるべく抑えるために近所を散歩し、ついでに近所の神社にお参りはしたが、手を合わせながら考えた事は「助けてくれている家族や親や近しい人に対する感謝と、これから何とか頑張ります。」と言う宣言に近いものにした。 あとは「気が向いたらいいので、幸運を振り分けてくれたら嬉しいです」程度に思っていた。

後、宗教とは少し離れるが、瞑想というかマインドフルネスはしていた。 というか、マインドフルネスという言葉を聞きはしめる前から、なんとなくそういう無心状態にして、外界の気配だけを感じるような事はしていた。 これは、精神の安定にはいい事だと思う。 不安やストレスが治療に良いわけはないので。

そして、宗教と同じように出てくるのは民間療法だ。
これについても、あまり気は乗らない。 何かを積極的に食べるや食べないとか、色々あるが、良い効果があるものだと言われても、効果が出るほどのものなら化学療法の効果の邪魔になる可能性も十分にあると考える。 逆に化学療法に影響ないのなら、そもそも意味がないぐらい効果がないとも思う。

癌は糖を栄養とするから糖を摂らない方がいいというような話も聞いたが、はっきり言って何かを食べる食べないとか言っていられないほど食欲が減衰した。 口の中に口内炎ができるし、舌はドライマウスになってひび割れる。生きていく気があるのなら食べられるものがあったら何でも食べた方が良いというような状態だ。 動けないのと、たんぱく質を摂るのが減るので筋肉がどんどん弱っていく。

要は、過酷な治療になれば、ごちゃごちゃ考えている余裕は全くない。 食べられるものがあれば食べる。 食べることは生きることだと、何かで聞いたセリフはその通りだと思う。