2019年11月16日土曜日

化学療法を始める準備でポートを増設し、化学療法の選択をする

大腸の手術の入院中最後に抗がん剤を点滴するポートを右肩に作る小さな手術を行った。 位置としては、右鎖骨の下の窪んだところに直径2から3cm程度の半球状のものだ。 そこから管が表皮の下を通りながら首の根元あたりで血管に挿入されている感じ。 比較的最近のやり方なのかもしれないが、これをしておけば腕の血管がやられてボロボロにならなくて済むようだ。 部分麻酔での手術だったが、執刀医が見習い?だったのか指導医の説明や指示を聞きながら手術をされた。 少し手間取っていたのか最後の方は麻酔が弱まってやや痛みを感じたが、まあ無事に終了した。 見た目的には、慣れるまで違和感があるのと、癌の治療が休んでいるときでも自分が癌患者だと強く意識させられるのでなんとも言えない気持ちにもなるが、何かあった時に食事を取れなくなっても栄養価の高い点滴が長期でできたり、術後の点滴で腕や手の甲の針のところで腫れた時に使えたりと何かと便利ではある。 首元の大きく開いた服や、水着の時には人目が気になるのでやや制限を感じるが、まあ仕方がない。

これで術後の傷が落ち着いてから退院となった。

今度は、化学療法に備えて一度退院となった。 これから過酷な化学療法が始まるので可能な限りの体力と体重の回復に努めることにした。 (今思えば、後々の衰弱に備えてかなり余分目に体力強化と体重増をしておいた方がよかったかもしれない)

化学療法を始めるのは大腸の手術を終了してから、およそ1ヶ月後だった。

癌の切除をした後、その取り除いた腫瘍をDNA検査して有効な抗がん剤を選択すると説明を受けた。 私の場合は、詳しいことはわからないが使える抗がん剤の種類が多い方の型だったらしく、ある意味幸運だった。 後は、高血圧の傾向があるので血管に大きく負担をかけない方法を選ぶとなった。

化学療法での目標としては、CT検査の結果術後の大腸に問題はなかったので、次は肝臓の腫瘍を取り除ける状態にすること。 造影剤を使ったCTの結果を見てみると、大小交えて数を数えるのを諦めるほどの数があった。 この数を減らし、手術で取り除ける状態にすることが最大の目標となる。 化学療法のみで全て無くなることはほぼない。

幸運にも?私はお酒はほとんど飲む習慣がないので肝臓の機能自体には問題はない。 ひどい肥満はないけど、運動不足での脂肪肝がある程度だったので腫瘍を取り除けさえすれば肝臓的にはなんとかなるという感じだ。

腫瘍内科の先生に治療法の説明を受け、最終的に決断するのは患者なわけだが、勧められたのは臨床試験の治療法。 通常はA療法とB療法のどちらをするかという判断なのだが、これを2つ同時にするというもの。 私が比較的若く体力がありそうなことと、腫瘍の数からのオススメだったのだと思う。 保険適用されるものなので金銭的な負担は同じということだった。

抗がん剤の副作用がどうとか言ってられないし、体験したことがない以上心配しても意味がないので、そのオススメを受けることとした。

化学療法の場合、薬の強さを徐々に強くしていくようなことはしない。 可能でありそうなものをMAXで行い、支障が出てきたら数や種類を変えるという感じで行う。 効果があるかどうかも、統計的なものはわかっていても、個人個人違うのでやってみなければわからない。 確率なんて、数全体で見た場合の話で、個々の人にとっては1か0でしかない。

手順としては、治療を開始して2ヶ月単位で造影剤CTの検査を行って見た目での結果を確認していく。 投薬の直前には、血液検査と検尿をして投薬可能かどうかの判断をする。 月1程度?で血液の腫瘍マーカーで目安としてチェックという感じとなる。 後は副作用が耐えられなくなるかどうかとアレルギー反応がでないかどうかの判断となる。